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自然に還るお墓「樹木葬」とは?メリット・デメリットを紹介
樹木葬は、墓石を建てずに草木や芝生などの自然を墓標とする、新しい埋葬方法で、近年注目されています。
とはいえ、「興味はあるけれど、本当に選んで後悔しないだろうか?」といった不安を抱える方もいらっしゃると思います。
本記事では、樹木葬を選ぶ前に知っておきたいメリットとデメリットについて紹介します。
樹木葬とは
樹木葬とは、墓石の代わりに自然の草木を墓標とする埋葬方法です。
「樹木」という言葉から大きな木を想像するかもしれませんが、実際には草花や芝生、低木などを用いることもあります。
個別の区画があるものから、合同で埋葬されるタイプまでさまざまで、近年は宗教や宗派にとらわれず利用できる霊園も増えています。
樹木葬を行うメリット
樹木葬を行うメリットは、以下の3つです。
- 費用を抑えられる
- 後継者がいなくても利用できる
- 宗教や宗派にとらわれにくい
それぞれ確認していきましょう。
費用を抑えられる
一般的な墓地は100万〜200万円ほどかかりますが、樹木葬は30万〜70万円程度と初期費用を抑えられるのがメリットです。
また、年1万〜2万円の管理費も「永代供養付き」なら不要なことが多く、維持費も抑えやすいのが特徴です。
後継者がいなくても利用できる
樹木葬は、承継を前提としない永代供養が主流のため、墓じまいや名義変更などが発生しません。
継承者のいない単身者はもちろん、子どもに負担をかけたくない方にも適した埋葬方法といえます。
宗教や宗派にとらわれにくい
樹木葬は、多くの霊園で宗教・宗派を問わず利用できるのが大きなメリットです。
法要の有無や埋葬方法も比較的自由に選べるため、「宗教や宗派にとらわれたくない」「自分らしさを優先したい」といった方にも向いています。
樹木葬を行うデメリット
樹木葬を行うデメリットは、以下の2つです。
- 埋葬後の遺骨の取り出しがほぼ不可能
- 故人の埋葬場所が特定しにくい
埋葬後の遺骨の取り出しがほぼ不可能
樹木葬はいわゆる「埋葬」にあたる方法で、遺骨を土に直接埋めることが多く、一度埋めた遺骨は基本的に取り出すことができません。
そのため、将来的に自宅に遺骨を移したい、他の墓へ改葬したいと考えている方は適していません。
故人の埋葬場所が特定しにくい
樹木葬は合同区画に複数人を埋葬することが多く、大樹やプレートなどがその区画の墓標となるため、個別の墓標が設けられないケースもあります。
結果として、故人の正確な埋葬位置が特定しにくくなるため注意が必要です。
まとめ
樹木葬は、費用や承継の負担を軽減できる点など、多くのメリットがある一方で、埋葬後の取り出しができないなどの注意点もあります。
少しでも不安や疑問がある場合は、まずは樹木葬を取り扱っている葬儀社への相談を検討してみてください。